職場のパワハラで心が折れそうになっているあなたへ
私たちの事業所に相談にいらっしゃる方の半数ぐらいが、いわゆる職場のパワハラを経験しています。
上司の無理解のために苦しんでいる人は、ものすごく多い、と感じます。
いま、もしあなたがパワハラで苦しんでいるなら、私たちからささやかなアドバイスを差し上げたいと思います。
1 心のバランスを崩しかけたら、すぐに気付くことが大切です。
パワハラを受けて、自分の精神状態が悪化して行っていることに気づかないという人は少なくありません。自分が心のバランスを崩しつつある、ということに自覚がない。「職務をちゃんとやらなきゃ」ということに意識が集中しすぎて、自分がおろそかになってしまうのです。
「うまくいかないのは、すべて自分のせいなのだ」と思うクセがついている人もいます。こころがつらくなっても、「私のせいなのだから私が我慢すればいいんだ」と思い込んだりします。我慢の限界までがんばり続け、ついには、こころ折れてしまうのです。
ご自分のこころのバランス状態について、どうか敏感で居てください。
心の健康を守ることが最も大切なのです。
2 上司からの圧力が、理不尽な暴言なのか、正当な叱責なのか、はっきりと区別する。
失敗して上司から怒られることは、よくあることです。適切に怒られるのなら、あなたも納得できるでしょう。
「パワハラ」と定義されるのは、不当な扱いをされる時です。
あなたが不当な扱いを受けているのに、「わたしが悪いのだ」と思い込まされているのなら、たいへん危険な状況です。
もしあなたが不当な扱いを受けているのなら、怒りを感じたり、抗議したい気持ちを持つことは正当です。自分の気持ちに正直であることは、心のバランスを整えるために重要です。
しかし、あなたが感じた怒りや抗議したい気持ちをそのまま表現するべきではありません。怒りを感じることは正当であっても、それをどう表現するかについては、慎重でなければなりません。
3 上司からの圧力にどのように対処するかを決める。
あなたが受けているパワハラについて、「限界まで我慢する」というのはもっともマズイ対処方法です。
また、「直接話し合う」というのもうまく行かない可能性が高いでしょう。
きちんとした話し合いが容易に成り立つ相手なら、最初からパワハラなどしないでしょうから。
第三者に入ってもらうと、うまく話し合いが成立する場合があります。
状況を変えることが不可能なら、ご自身のこころが壊れる前に逃げ出すほうが賢明です。
こころが病んだとしても、修復可能ですが、長引いてしまいます。そうなる前に、別の場所で生きるという選択をしたほうがいいかもしれません。
4 こころがボロボロになってしまったと感じたら
心がボロボロになったと感じ、その末に離職に追い込まれた、ということになったとしたら、復職をあせりすぎないことが大事です。
現在では「リワーク」というこころのリハビリプログラムが発達しており、これを経て復職すると、離職を繰り返す確率が格段に少なくなると言われています。
精神的に参ってしまうと、働くことを断念して、ひきこもりたくなったりしますが、現代では気持ちを立て直す手立てが開発されていますから、あきらめないでください。
「職場に戻ることが怖い」と感じるようになってしまったとしても、仕事の現場に復帰することは可能なのです。
上記のことについて、ご質問がございましたら、ポンテ施設長森山までご連絡ください。