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うつ病は薬だけでは治らない
~ リワークのすすめ ~
うつ状態の人をそばで見ている、というのは、なかなかつらいことかもしれません。
「何かしてあげたいけど、何をしたらいいのかわからない」
そう思っていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。
もちろん、ご本人に心理的な負担をかけないことが一番望ましいのですが、職務の都合上、なかなかベストの環境を整えてあげられない、という場合も多いでしょう。
うつ状態は、完全に休むことができれば、数ヶ月で症状の改善が見られることが多いのです。
そして、「こころのリハビリ」である「うつ病リワーク」プログラムを経験することで、スムーズに職場に復帰することができ、後でうつ状態が再発することも避けられるのです。
休んでもらうことが難しいなら、業務パフォーマンスが落ちていても、そのことをとがめられないで済む環境を作ってあげることが大事かと思います。
心療内科などを受診していないなら、受診を勧めてみることもしてみていただきたいと思います。今はうつ病に有効な薬がいくつも開発されています。
うつ症状に苦しむ人は日本全体で3百万人とも言われており、決して一人だけの苦しみではないことを教えてあげてください。
多くの人たちが、休養 ⇒ うつ病リワークという道筋をたどって、職場に復帰できていることを知っていただきたいのです。
1 うつ病と仕事
うつ病は誰でもかかりうるものです。
2021年6月、大坂なおみ選手が全仏オープンを棄権すると表明。「2018年から悩まされているうつ症状が原因」と告白しました。
2018年といえば、彼女が全米オープンに初優勝し、前途洋々と思われた時です。
そんな人でもうつになるということが世界を驚かせました。
自分のうつ状態を周囲に打ち明けるということだけでも、勇気が必要ですが、うつ病は治るものなので、まず、周りの人の理解を得てしっかり休むというのが正しい選択です。
2 日本の現状
うつ病は今や日本全国で100万人。
これは病院で受診した人の数で、病院に受診していない人も、200万人~300万人居るのでは、と推定されています。つまり全く珍しいことではなくなっているのです。
仕事を休職したり、離職したりしてしまう方もとても増加しています。
職場を離れてしまったご本人は早く仕事に戻ろうとあせりがち。
あせって仕事に復帰して、うつ病が再発してしまう、という例がとても多いのです。
うつ病の再発率がどれぐらい高いか、と言いますと・・・
職場復帰後、6ヶ月たって、また休職となってしまう確率が5割を超えているのです。
たとえ薬を飲み続けていても、うつ病の再発は起こってしまうのです。
しかし、この再発確率を劇的に減らす方法がすでに開発されています。
3 うつ病リワークとは?
「うつ病リワーク」を経て、職場復帰した場合、1年後の再休職率は1割です。
すなわち再発確率が激減するというデータが出ています。
これほどの効果がある「うつ病リワーク」とはどのようなものなのでしょうか。
「うつ病リワーク」というのは、うつ病からの復職リハビリテーションプログラムです。
手術後に歩行訓練をするなど、身体のリハビリが有効であるのは、みなさんよくご存知ですよね。
それと同じように、こころもリハビリをすることで、たくましく回復していくのです。
もしあなたがうつ病で休職してしまったり、仕事を辞めてしまったりしたら、かならず「うつ病リワーク」を経てから、仕事に戻ることをおすすめします。
そうすれば「何度も休職・離職を繰り返す」ということを避けることが出来るのです。
4 「働いていない私は、ダメな人?」
「大人なら働いていることが当然」と思っていて、うつ状態で休んでいるだけの自分を許せない、という人が居ます。
「世間体が悪い」と思い、休んでいることが人に知られたら恥、と思ってしまったり。
しかし、休むことは絶対に必要なのです。
まずは、自分自身に「今は休むべき時!」とはっきり言ってあげましょう。
そして、ご家族にもしっかり説明して、理解してもらってください。
超一流のプロアスリートでもうつになることがある、と説明しましょう。
「今は休ませて!休んで心のリハビリを受ければ、かならず仕事に復帰できるから」とお願いしてみてください。
数ヶ月休んで、活動への意欲が少しずつ湧いてきたら、リワークプログラムに参加するタイミングです。
5 うつ病リワークプログラムの内容
しっかり休養期間を取った後に、ある程度気分の落ち込みから回復したら、リワーク施設へ通うことを始めましょう。
決まった時間に会社へ通勤することを想定した訓練となります。
- (1) 気持ちを理解してくれる支援スタッフや同じように苦しい経験をした仲間と共感しながら交流することで、気持ちが癒やされていきます。
- (2) 久しぶりの集団生活に慣れるための軽スポーツやレクレーションに参加することも出来ます。
- (3) メインの活動内容は、仕事に近い内容のオフィスワークや軽作業を行うことです。それによって、心も身体も元気にしていきます。
- (4) 復職後にうつ病を再発しないための知識を学んだり、認知行動療法などの心理療法が行われて、うつ病の再発が起こりにくい心になっていくのです。
- (5) プログラムの途中では、休職になった時の働き方や考え方を振り返ることで休職に至った要因を確認するとともに、復職した時に同じ状況(休職)にならないための準備もしていきます。
1人で復職に向けてリハビリを行うことも不可能ではありませんが、とても難しいです。寄り添って、客観的にあなたを見守ってくれる人が居ることで、復職成功率はグッと高まります。リワークへの参加をおすすめします。
6 復帰に向けて
「仕事に戻りたい」と思う場合、いままで働いてきた職場に戻りたいという場合と、いまの会社を退職して新たなスタートを切りたいという場合、2種類あると思います。
どちらの場合も、ポンテはあなたをサポートすることが出来ます。
元の職場に戻る場合
ポンテが、会社とあなたの間に入って仲立ちとなり、スムーズな職場復帰のための調整を行うことが出来ます。
ポンテは会社側の利益のためだけに動くことはしませんし、あなたの利益だけを考えて動くこともしません。
適切な職場復帰のタイミングや復帰後の働き方の工夫について、お互いにとってベストな方法をポンテはアドバイスすることが出来ます。
病み上がりに自力で会社と交渉することは、なかなか難しいことですから、ポンテのような事業所を利用することにはメリットがあります。
再就職を目指す場合
うつ状態からの病み上がりに一人で就職活動をすることに不安を感じて、ポンテを頼ってきてくださる方も多いです。
ポンテは、有利な就職情報を提供することも出来ますし、面接の受け方や履歴書の書き方において受かりやすいコツをお伝えすることも出来ます。
就活の際、ポンテを利用する一番のメリットは、落ちた時にスタッフが寄り添ってくれることでショックをやわらげてくれる、ということかもしれません。
就活に失敗したショックでひきこもってしまい、そのままズルズルと10年、20年ひきこもりが続く、というような例は決して少なくないのです。
ポンテは、あなたが生活を立て直し、こころを立て直していくお手伝いをすることができます。
ポンテからはほとんど毎月就職者が出ています。
いつでもご相談を受け付けておりますので、お気軽にご連絡ください。
(ひきこもってしまった方が就職を目指して、インターネットを通じて在宅のまま支援を受けている例もポンテではたくさんあります。ご相談ください。詳しくは「在宅テレワーク」ページをごらんください。)